クレジットカードの審査などについて調べていると、たまに「ブラックリスト」という単語を見かけることがあります。
自分がブラックリストに載ってしまうと、新たにカードを作るのは難しいとされますが、実際にはどのような人がブラックリストに名前を書かれてしまうのか、よく分からない方も多いかもしれません。
この記事では、クレジットカードのブラックリストとは何か説明しつつ、入ってしまう条件・自分が対象者かどうか確認する方法などを解説します。
クレジットカードの「ブラックリスト」とは何か
まず、ブラックリストという呼称についてですが、こちらはあくまでも比喩表現であり、実際に個人信用情報機関で特別なリストを作成しているわけではありません。
具体的には、信用情報のうち「長期延滞・債務整理といった金融事故」を起こした場合に登録される事故情報を、多くの人がブラックリストと呼んでいるに過ぎません。
また、いわゆる「ブラックリスト入り」というのは、自分の都合で借金等の支払いを引き延ばすことになってしまったり、お金を支払えず債務整理を行ったりした場合の情報が登録されることを指します。
事故情報が登録されると、個人信用情報機関に保存されているクレジットヒストリー(クレヒス)に傷が付く形になり、新しくクレジットカードを作ろうとしてもなかなか審査に通りにくくなってしまうのです。
また、延滞などの状態が継続すると、現在利用しているカードを強制解約させられることもあります。
真面目にお金を支払っていても、カード会社と何らかのトラブルが生じた場合は、やはり強制解約のリスクが生じます。
カード会社側が顧客を要注意人物としてカウントするケースは「社内ブラック」と呼ばれ、登録された顧客は同じカード会社でクレジットカードを作ることが難しくなるでしょう。
その他、1ヶ月以内に3枚以上新しいカードを申し込むと、それが理由で審査に通りにくくなる「申込ブラック」という状況に陥る可能性も考えられます。
ブラックリスト入りしてしまう理由
個人信用情報機関に事故情報が登録される、すなわち「ブラックリスト入り」してしまう原因としては、どのようなものが考えられるのでしょうか。
具体例としては、次のようなものが考えられます。
●61日以上あるいは3ヶ月以上、借金等の支払いが滞る
●保証会社による代位弁済(保証会社から借入先への返済をしてもらった場合)
●債務整理(借金の減額・免除・返済期間の猶予をはかってもらうこと)
支払いが遅れてしまうことに関しては、自分が支払日を忘れていたなどの過失が原因というケースもあるため、一概に重大なミスとは言い切れません。
このような場合は、早期にカード会社に連絡して返済すればリスクは低いものの、延滞の事実自体は信用情報に登録される可能性があります。
万一、一度でもブラックリスト入りしてしまうと、解除されるまでには最低でも5年の期間を要します。
リストから外れても、個人信用情報の履歴がゼロからのスタートとなるので、新たに作れるクレジットカードの種類も限られるため注意が必要です。
クレジットカードのブラックリストに入っているか確認する方法
自分がクレジットカードを利用していて、ブラックリスト入りに思い当たる節があった場合は、自分で個人信用情報機関に開示請求を送って確認してみましょう。
クレジットカードの利用に関する個人信用情報機関を選ぶのであれば、CICがおすすめです。
一例として、インターネットで情報開示する場合、利用手数料は500円(税込)となっています。
支払いはクレジットカードまたはキャリア決済となり、携帯端末で認証を終えた後、利用手数料の決済後にパスワードを入力すると開示報告書を確認できます。
なお、郵送でも情報開示を依頼できますが、手数料が1,500円となり、開示報告書が届くまでにも時間がかかる点に注意しましょう。
まとめ
ブラックリストとは、個人信用情報機関に登録された金融事故の情報のことで、クレジットカードを利用する以上はできるだけ避けたい問題の一つです。
期日を間違えて引落口座にお金を用意していなかった場合でも、延滞した事実は変わらないため注意が必要です。
一度リスト入りしてしまうと、新しいカードを申し込むのが難しくなるだけでなく、現在利用しているカードを解約されてしまうおそれもあります。
そのため、延滞や代位弁済・債務整理といった問題を発生させないよう、クレジットカードを利用する際は利用額を管理する意識が大切です。