希少価値のある古銭の種類|相場観や価値が決まる理由も解説

私たち日本人が「希少価値のある古銭」と聞いて思い浮かべるものには、例えば黄金色に輝く大判・小判があげられるでしょう。

しかし、世界に目を向けると稀少価値のある古銭は数多く存在しています。

古銭の価値を決める理由は様々ですが、やはりその希少さや発行された歴史的背景などが、古銭の価値を決める主な要因となっているようです。

この記事では、稀少価値のある古銭の種類やその相場、古銭の価値が決まる理由などについて解説します。

希少価値があるとされる古銭と相場

様々な種類がある古銭ですが、特に希少価値があるとされるものは、そう多くありません。

日本で製造されていた古銭を例にとると、次のようなものがあげられます。

●大判(天保大判・享保大判・万延大判などの種類があり、7ケタ~8ケタで取引されることも)

●小判(元禄小判・慶長小判・宝永小判などの種類があり、数十万~数百万円で取引される)

●饒益神宝(859年に日本で鋳造・発行された銭貨で、出土枚数が少ないため希少性が高く、相場は百万円以上)

●和同開珎(708年に発行された銭貨で、日本で初めて流通した通貨とされ、保存状態によって価格差がある)

さらに、海外に目を向けると、次のような稀少価値の高いコインが数多く見つかります。

●英領西アフリカペニー白銅貨(国王の名前を誤って鋳造したエラーコイン)

●ツイン・カレンシー・コイン(第二次大戦中、インド・外国人兵士それぞれに給与を支払うために製造されたもの)

●フランス ナポレオン【百日天下】5フラン銀貨 1815年(ナポレオンの肖像が刻印されたコイン)

英領西アフリカペニー白銅貨、ツイン・カレンシー・コインは、それぞれ1枚1千万円以上の価値があるとされます。

また、ナポレオンの5フラン銀貨は、ナポレオンが帝位を取り戻して失脚するまでの、いわゆる百日天下の間に発行された硬貨として人気があり、買取相場は10~40万円ほどです。

このように、海外の古銭の中にも、エラーや歴史的背景などから価値が上がったものが多数存在しています。

普通に生活していても、なかなか手に入るものではありませんが、もし手に入れることがあれば慎重に査定を依頼したいところです。

現代の古銭買取において価値が決まる主な理由

希少性や歴史的背景から古銭が高額で買取される場合があることは分かりましたが、現代の古銭買取においては、古銭一つひとつの価値が明確に定まっているわけではありません。

以下のような理由によって、古銭の買取額も変動することが予想されるため、査定を依頼する際は注意が必要です。

需要と発行枚数のバランス

古銭が希少だと判断されるかどうかは、需要と供給(発行枚数)のバランスが大きな意味を持ちます。

コレクターなどからの人気が高く、発行枚数が少ない古銭は、それだけ査定額も高くなるものと推察されます。

逆に考えると、人気そのものはあっても枚数が多い古銭の場合、高値は期待できないかもしれません。

結局のところ、古銭を欲しがる人が希少と認め、価値を理解しているかどうかが重要になります。

査定を依頼するタイミング

一概にはいえませんが、景気が良いときは悪いときに比べて買取価格も高くなる傾向にあります。

また、国を挙げてのイベント開催など、査定を依頼するタイミングによって査定額が変わることは珍しくありません。

例えば、オリンピック記念硬貨を手に入れた場合は、すぐに売らずコインホルダーなどに保存しておき、オリンピックが開催される時期に買取を依頼するのも一手です。

古銭の状態

古銭は「ただ古くて歴史があれば高価値」とは限らず、保存状態によっても査定額が変わります。

同じ古銭なら、傷・変色が少ない方が高値で取引されるでしょう。

まとめ

希少価値のある古銭には、相応の歴史的背景や事情があり、発行されている枚数が少ないことも価値を高める一因となります。

査定を依頼するタイミングや古銭の状態によっても査定額は変わるため、古銭を見つけたら一度その古銭の価値をリサーチした上で、複数の業者に査定を依頼してみましょう。

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