着物の処分に迷った際の対処法|判断基準についても解説

自分が過去に着ていた古い着物や、母・祖母の着物などを、タンスの中で眠ったままにしている方は多いのではないでしょうか。

着物を日常的に着る機会が少なくなっている現代においては、もう着ない着物を処分しようと思っても、具体的な方法が思いつかないかもしれません。

しかし、年に1~2度でも着物を着る機会があるなら、まだ着られるものは残しておきたいと思う方も多いはずです。

この記事では、処分する着物と残す着物の判断基準や、いらなくなった着物の主な処分方法など、着物の処分に迷った際の対処法について解説します。

着物を「処分」するかどうか迷う場合の判断基準

多くの場合、着物は高価な買い物になるため、処分するにあたっても勇気が必要になります。

しかし、処分することで家の中に新たなスペースができたり、買取を依頼することでお金になったりするなどのメリットもあることから、何も考えずタンスの中で寝かせておくのはもったいないところです。

以下、家にある着物を処分すべきかどうか迷った際の、主な判断基準について解説します。

処分する着物の決め方

着なくなった着物を処分するかどうかは、主に自分の主観で決めることになります。

そのため、捨ててしまってから後悔することのないよう、次のような判断基準を設けて分類することをおすすめします。

●着る機会がない着物(亡くなった父が着ていた着物など)

●近年着ていない着物(1年以上タンスから出していない場合は要検討)

●サイズが合わなくなった着物(今後も着ない可能性が高い)

●傷みや汚れがひどい着物(買取時に価値が付かない可能性がある)

●好みやライフスタイルに合わなくなった着物(着ることに抵抗感が生まれやすい)

その他、着物がタンスのスペースを圧迫している、引越しなどで湿気・虫害などのリスクが高まったなどの事情がある場合も、着物を手放すことを検討するタイミングかもしれません。

残すべき着物の決め方

自宅に残しておくべき着物を決める場合は、次のような判断基準を設けるとよいでしょう。

●思い出のある着物(家族と過ごした時間を思い出す)

●結婚式や成人式などで着た着物(当時を思い返して気分が上がるなど)

●母親や祖母から受け継いだ着物(自分にも子供がいる場合など)

●特別な思い出のある着物(亡くなった家族や恋人が着ていた着物など)

●今後も着る機会がある着物(行事等で少なくとも1年に1回は着る)

他には、サイズや状態が良く自分にフィットしている着物や、様々な場面で着られる着物などは、今後も重宝するかもしれません。

その他、落款や証紙のある着物は希少価値が高い可能性があるため、すぐに処分を検討せず買取を依頼してもよいでしょう。

着物の処分に迷ったときの対処法

手元に残す着物と処分したい着物を分けたら、次は着物をどう処分するか考えましょう。

とはいえ、選択肢は多数存在するため、以下の順番で処分を検討し、いずれも難しい場合にゴミとして処分することを考えるとスムーズです。

①着物買取業者に買取を依頼する

自力で着物を処分する前に、まずは着物にどのくらいの価値があるのか、着物買取業者に買取を依頼してみましょう。

すべての着物が高額買取につながるとは限らないものの、着物の価値を正しく判断してくれる優良業者を選べば、適正価格での買取が期待できます。

買取業者によっては、出張買取や宅配買取などのサービスを提供しているところもあります。

自力で着物を運ぶ手段がない方は、まず買取業者への依頼を検討することをおすすめします。

②リサイクルショップに持ち込む

リサイクルショップの中には、着物の買取に応じているところもあります。

着物を手っ取り早く換金しつつ、処分にお金をかけたくない方には向いているかもしれません。

③フリマアプリ・オークションを利用する

着物買取業者やリサイクルショップで、思ったような値段が付かなかった場合は、フリマアプリやオークションを利用して販売する方法もあります。

ただし、出品や梱包、発送などの手間がかかるため、誰にでも向いている方法ではない点に注意しましょう。

④寄付

様々な団体が、不要になった着物の寄付を受け付けています。

寄付を受け付けている目的は様々なので、自分が納得できる使い道の団体を選びましょう。

⑤譲渡

着物に興味を持っている人が身近にいるなら、その方に譲るのも良い方法です。

ただし、リメイクを検討している人に譲渡した場合、もう同じ着物を着られなくなるため、後悔のないよう決断しましょう。

お悩み別の着物の処分方法

着物を処分できず悩んでいる方は、それぞれに処分できない理由があります。

以下、お悩み別に着物の処分方法をご紹介します。

思い出の着物への未練

思い出がたくさんつまっている着物は、なかなか処分が難しいかもしれません。

このような場合は、写真に撮ったり記録を残したりすることで、思い出を形に残すと処分しやすいでしょう。

高価な着物を処分することへの抵抗

高価な着物は手放すのに抵抗感が強いかもしれませんが、結局長年保管し続けることで状態が悪くなると、それだけ価値も低くなります。

「まだ価値があるうちに」思い切って処分することで、収納スペースを確保したり、新しい着物を購入したりできるチャンスが生まれるため、処分後のメリットを思い浮かべて決断しましょう。

譲りたい相手が見つからない

身内や友人など、着物を着られる友人が見つからない場合は、自分の交友関係の外に目を向けてみましょう。

例えば、フリマアプリで着物を紹介すれば、全国各地のユーザーが興味を示してくれるかもしれません。

まとめ

着物の処分に迷った際は、自分のことを第一に考えて決断することが大切です。

思い出も大切ですが、人間は「今」を生きているわけですから、着る機会が減った着物はできるだけ早く処分した方がメリットも大きいでしょう。

しかし、自分の気持ちを無視して断捨離を進めると、将来後悔してしまうかもしれません。

着物を処分する際は、一枚ずつ真剣に向き合いながら、残すものとお別れするものを選びましょう。

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