着物買取の相場は存在しない?お店によって価格が違う理由も解説

「着物って、いくらくらいで売れるんだろう?」

「安く買い叩かれるって聞いたけどホントなのかな……」

着物買取は、良くも悪くも「相場観」というものが不明確な部分があります。

同じ着物でも査定額が異なるケースも珍しくないことから、買取を依頼するのをためらってしまう方も多いようです。

なぜ、着物買取においては“相場が存在しない”といわれることがあるのでしょうか。

この記事では、着物買取の相場について、お店によって価格が違う理由に触れつつ解説します。

着物買取で「相場が存在しない」といわれる理由

インターネット上で業者を検索した際など、着物買取において「相場」という言葉を見かける機会は多いものの、厳密な意味での相場は存在しません。

なぜなら、着物の買取価格は、以下のような要素によって大きく左右されるからです。

●着物の種類(訪問着、小紋、紬など、着物の種類によって需要や価値が異なる)

●着物の状態(シミや汚れ、色褪せなどが見られる場合、買取価格は大きく下がる可能性がある)

●着物の価値(有名作家や老舗呉服店の着物であれば、高価買取される可能性が高くなる)

●着物の付属品(帯や襦袢などの付属品が揃っている場合、買取価格がアップする可能性がある)

●買取業者の査定基準(各業者は異なる査定基準で着物を査定するため、同じ着物でも買取価格が大きく異なる場合がある)

加えて、着物自体の需要にも買取価格が左右されるため、例えば着物の種類だけで相場を決めるのは難しい部分があります。

上記のような理由から、着物買取には画一的な相場が存在しないとされているのです。

着物の種類に応じた買取相場の一例

先述した通り、着物の買取価格につき、明確に相場を算出するのは難しい部分があります。

そこで今回は、主な着物の種類と、それらの大まかな買取相場をご紹介します。

訪問着

訪問着は、着物の中で最も需要があるといわれる着物です。

そのため、一般的な買取額も高めとなっており、状態が良ければ無名着物であっても1~3万円ほどの買取額が期待できます。

留袖(黒・色)

留袖には「黒留袖」と「色留袖」の2種類があり、黒留袖は既婚女性が着る着物としては最も格が高いとされる着物です。

こちらは高い場合は4万円ほどで買い取られることもあり、一定のニーズがあります。

色留袖は、地色が黒以外の留袖を指し、未婚者でも着用できるデザインです。

こちらはやや値段が落ち、状態の良いものなら1~2万円台で買い取られる可能性があります。

小紋

普段着として着用される小紋は、状態が良いものでも数千円で買い取られることがほとんどです。

ただし、江戸小紋のように落款が押される高品質のものは、買取価格が数万円になることもあります。

紬は高級品が数多く存在しますが、基本的には普段着・よそ行き用に用いられる着物です。

そのため、安いものは千円単位で買い取られますが、大島紬のような高級品は6ケタの買取価格が付くこともあります。

浴衣

浴衣は肌に直接触れる夏用の着物で、多くの場合素材が安価なため、数百円~数千円の買取価格になるでしょう。

ただし、夏が近い時期に買取を依頼したり、有名ブランドの浴衣だったりする場合は、少し高く買い取ってもらえる可能性があります。

帯や和装小物の買取相場

着物を買い取ってもらう際は、帯や和装小物も一緒に買い取ってもらうと、買取額を増やすことにつながります。

以下、帯・和装小物の大まかな買取相場について解説します。

帯の買取相場

着物と同様、帯にも色々な種類があることから、一概に買取相場を算出することはできません。

最も高値が付きやすいとされるのは「袋帯」で、高いものでは十数万円以上するものもあります。

それ以外の帯は、比較的カジュアルなものや購入価格が安いものが多く、数百円~数千円で取引されることが多いようです。

和装小物の買取相場

和装小物は、買い取ってもらえるものともらえないものに分かれ、和装バッグは比較的高値で買い取ってもらいやすい品物です。

ブランドバッグなどの場合は購入価格の4~6割ほど、ノーブランドなら1~2割を想定しておくとよいでしょう。

草履はよほど状態が良くなければ買い取ってもらえず、買い取ってもらえたとしても数百円程度しか期待できないでしょう。

かんざしに関しては、モノによって価格差が大きいため、実際に査定を受けてから判断することをおすすめします。

まとめ

着物買取では、相場をハッキリと算出することが難しいため、高額買取を期待しても思うような金額が付かない可能性があります。

しかし、状態が良いもの・ニーズの高いもの・高級品などは、高額買取も十分期待できます。

実際に査定してみないと金額が分からないことも多いため、複数の買取業者に査定を依頼するなどして、少しでも自分に有利な金額で買い取ってもらうことが大切です。

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