骨董品と聞くと、どのようなものにも一定の価値があるように思えますが、残念ながら価値があるものだけではありません。
鑑定の結果、どんなに美しくても贋作であることが分かれば価値は下がりますし、希少なものでも原型をとどめていなければ価値を判断できないかもしれません。
素人には難しい骨董品の判断ですが、価値の高い骨董品には、いくつかの特徴があることも事実です。
この記事では、骨董品で価値があるものの主な種類や、買取時のポイントについても解説します。
骨董品で価値があるものの特徴とは
骨董品の価値を正確に算定するためには、高い鑑識眼を持つ人に鑑定を依頼すべきです。
しかし、次のような特徴を確認することで、素人でもある程度の価値を判別できる可能性があります。
有名作家の骨董品
著名な作家が作成した骨董品は、その作家の価値が反映されていると考えられ、総じて価値が高いと判断されやすいでしょう。
著名な作家が手掛けたものは、骨董品の世界では「有名ブランド品」のように評価されるため、まずはその作品を“誰が作ったのか”に注目してチェックしてみましょう。
具体的なチェック方法としては、落款・銘とよばれる刻印や、作家のサインを確認する方法があります。
作品や蓋の裏などに刻印がある場合は、その作家名について調べ、評価が高ければ鑑定を依頼してみましょう。
ただし、古い作品の場合、刻印やサインが読みにくい場合も十分考えられます。
そのようなケースにおいては、作家名が分からなくても、とりあえず鑑定を依頼することをおすすめします。
希少性や古さ
様々な骨董品の中で、現存するものが少ない作品は、その希少性が評価される場合があります。
特に、作られた年代が古いものほど、良い状態で残っている作品が少ないため、希少価値が認められる可能性が高くなります。
作られた年代を確認する際は、付属品・共箱などに記載がある場合があるため、まずはそちらをチェックしてみるとよいでしょう。
なお、時代が古くても生産数が多いものの場合、価値が低い可能性もあるため、過剰な期待をしないよう注意が必要です。
素材
希少な素材を使用している骨董品も、鑑定額が高額になる可能性を秘めています。
例えば、象牙は古くから高額な素材の一つでしたが、近年では象の個体数減少によって国際的な取引ができなくなってしまい、さらに価値が高まっています。
一部の箇所に高級な素材を使用していても、価値が高いと判断される可能性は十分あります。
もし、これまでに見たことがない素材・美しい素材が用いられている骨董品を見つけたら、一度鑑定を依頼してみましょう。
価値のある骨董品を買い取ってもらう際のポイント
価値が高そうに思える骨董品を見つけたら、多くの方は“できるだけ高額で”買い取ってもらいたいはずです。
少しでも高値で鑑定してもらおうと思うのであれば、次の点に気を付けましょう。
●付属品を揃える（鑑定書・説明書などがあれば一緒に鑑定をお願いする）
●複数を同時に鑑定してもらう（茶器や食器などはまとめて鑑定してもらった方が高額になりやすい）
●見つけたらすぐ鑑定に出す（経年劣化は時間とともに進んでいくため、見つけ次第鑑定を依頼する）
●鑑定に適したお店を選ぶ（絵画なら絵画の、焼物なら焼物のプロに依頼する）
より価値が高まるのを待って自宅で保管するのも一手ではありますが、収納場所に気を遣う必要がありますし、自分で汚れを落とそうとして破損するリスクもあります。
骨董品の取り扱い経験がない場合は、早期に鑑定・買取を依頼した方が賢明です。
まとめ
骨董品の価値は、概ね次のような特徴から決まります。
●作り手の価値
●希少性
●素材
これらの特徴を一つひとつ丁寧に自力で確認するのは、多くの人にとって難しいはずです。
遺品整理などで骨董品らしきものを見かけたら、そのまま放置せず、早めに鑑定を依頼しましょう。
