骨董品で売れないものの特徴|買取不可の理由についても解説

骨董品は、そのすべてが売れるとは限らず、中には残念ながら価値が付かないものも存在します。

お店によっては、買取不可の品物につき、リスト等を公表しているケースもあります。

骨董品が売れない理由は、状態が悪いなどの理由以外にも複数存在しています。

この記事では、売れない骨董品の主な特徴について、お店側が買取不可とする理由にも触れつつ解説します。

売れない骨董品の基本的な特徴

骨董品として値が付かない、売れないものの特徴としては、次のようなものがあげられます。

需要がない

骨董品は、その価値を認められて初めて骨董品となります。

逆に言えば、誰からも価値を認められない古物は、ガラクタ同然の評価を受けてしまうおそれもあります。

例えば、掛け軸の中には高価買取が期待できるものも数多く存在しますが、そもそも掛け軸自体のニーズが世の中で薄らいでいることから、価値はあっても売れにくい状況が生じています。

買取店も商売ですから、売り先がないものを高価買取するのは難しいのです。

贋作(偽物)である

贋作とは、制作年代などを偽り、買い手をだます目的で制作された美術品を指します。

贋作を本物と偽り売買するのは違法ですが、精巧な贋作はプロの目をだますことも珍しくありません。

当然ながら、贋作を贋作と知りつつ取り扱うのはお店にとって多大なリスクとなるため、買取を断られるのが一般的です。

ただし、作品そのもののクオリティに価値を払うコレクターなどに売る場合は、相応の値が付くことも可能性としては考えられます。

盗品の可能性がある

自宅・実家等から出てきたものなら可能性は低いですが、人づてにもらった骨董品の場合、盗品の可能性は否定できません。

特に、フリマアプリなどで購入した骨董品の場合、出自等が明らかでなければ盗品のリスクがあるため、売却目的で購入する際は十分注意しましょう。

法律で禁止されている骨董品も売れない

売る側にも一定の知識が求められる骨董品として、法律で規制されているものがあげられます。

代表的なものに「ワシントン条約」があり、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引については、売買が規制されています。

規制されているものの一例としては象牙やウミガメの甲羅などがあげられ、チンチラやトラなどの毛皮のように、原則として商業取引が禁止されているものもあります。

古物商を営んでいる業者が、国内流通品なら大丈夫と考えて逮捕されたケースもあることから、動植物に関連する品は買取が厳しくなるものと考えておきましょう。

本来なら売れないはずの骨董品が売れるケース

需要がないなどの理由から、本来であれば買い取ってもらうことが難しい骨董品でも、条件によっては売れる場合があります。

例えば、次のような条件を満たしている骨董品には、高値が付くかもしれません。

●名を知られた作家のサインが入っている(有名な工房等で作られたものも評価が高い)

●鑑定書や付属品が揃っている(骨董品としての価値を判断しやすい)

●状態が非常に良い(ほとんど劣化が見られないなど、保存状態が良いものは値が付きやすい)

作り手に価値がある品物は、例えば仏壇・ひな人形のように「一般的には売れにくいとされる」ものであっても、高価買取が期待できます。

ただし、鑑定を依頼したら贋作だった……というケースも十分考えられるため、期待値が高すぎるとがっかりしてしまうかもしれません。

まとめ

骨董品の中には芸術的価値が高いものも数多く存在していますが、そもそも需要がなければ買い手が見つからないため、価値はあっても買い取ってもらえない可能性があります。

また、絵画等は素晴らしい出来であっても贋作のリスクがあることから、一般的な買取業者では買取を断られるかもしれません。

しかし、骨董品としての価値を証明できるものがあれば、高価買取につながるチャンスは十分あります。

自分で価値を判断できずお悩みの方は、まずは一度、複数の買取業者に鑑定を依頼してみてはいかがでしょうか。

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